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長期不動スクーター 復活メンテナンス ブレーキ

本日はブレーキ回りのメンテナンスです。   少しブレーキをかけるとキーっと鳴く症状もありました。 まずはフロントから、ブレーキシューを外して、ライニングの表面をうすくサンドペーパーで削って、、共振防止の固いグリースをブレーキカムに塗ります。

ブレーキカムにグリースを塗付しているところです。塗りすぎないよう少量で。

組み付けました。ヤマハのこの車種は画像の通り、シューのカム付近に出っ張り(片方のみ)が付いていてリーディングとトレーリング側が決まっていて変更ができません。ライニングが減っていければリーディングの方が目視で分かるくらい早く減るのでこういう時にひっくり返して、ローテーションしたいのですができません。ともあれ、これでブレーキの鳴きは解消です。予算があればライニングの交換が一番ですが。

ヤマハ ビーノ(4サイクル)LLC交換

長く放置していた車体の修理を受けました。本日はクーラントの交換です。ラジエターからクーラントを抜くと劣化がすごかったので、リザーバータンクのクーラントも交換することにしました。リザーバータンクの方は下から抜けるわけではないので、画像のように注射器で上から抜いていきます。クーラントは劣化が激しく、一瞬水を入れてあるのかなと思ったくらい劣化して退色していました。どうやら緑色のクーラントが劣化しているようです。なぜ水ではなくクーラントの劣化というのが分かるのかというと、『ぬめり』と『臭い』です。それで判断がつきます。長らく放置したという前情報もありましたしね。

比較すると一目瞭然ですね。こんなにも劣化しています。 バイクに乗っている方はエンジンオイルの交換は気にしている方が多いですが、クーラントの交換は後回しになりがちです。忘れないようにしましょうね。特に近年の夏場は猛暑でクーラントの劣化も昔より早いのではないかと思います。

アドレスV50腰上オーバーホール

 本日はアドレスV50のエンジン腰上のオーバーホールです。

 店で販売する場合は基本的に腰上のオーバーホールを行います。このエンジンはエンジンオイルが減り易く、目視で確認できるほど白煙もでませんし、数十キロ乗った程度ではオイルの減りがわからない場合も多いので、問答無用でピストン、ピストンリング、バルブステムシールを交換してオイル上がり、下がりの可能性を消してしまいます。単気筒ですし尚且つ高い部品でのないので新品に交換するのが一番効率が良いかなという考えです。

ピストンを交換したところです。右側も元々ついていたピストンの燃焼室側が黒くなっているのでわかると思います。

ついでにバルブのすり合わせも行います。このエンジンはカーボンを噛んでしまうことはほとんどありませんが、ここまでバラすこともそうそうないのでついでにやってしまいます。

バルブのすり合わせもして、オイルストーンで面取りしているところです。

燃焼室の掃除前の画像を撮り忘れましたが、きれいになりました。


エンジンヘッドの画像です。ロッカーアームやブルブは取り外しています。

オイル下がり防止のためバルブステムシールを交換します。

シールを取り外しているところです。

上2つが取り外したシール、下が新品のシールです。画像ではわかりませんが、触ると硬さが違っています。

エンジンヘッドの画像です。新品のシールを取り付けました!これで当分はオイル下がりは大丈夫と思われます。

組み上げているところです。 ピストン、シリンダ、ヘッドガスケットまで取り付けたところです。あとはヘッドをシリンダヘッドを組むだけです。
ピストン上面に少し見える青いものはワコーズというメーカーのエンジン組み付け用のペーストです。燃焼室側には入らないようにしっかりふき取ります。

組み付けるボルト、ナットはしっかり規定トルクでトルク管理も行います。

ベアリング破損防止のシール交換

本日はスズキのレッツ4のフロントホイールのシール交換です。スズキのフロントホイールベアリングは抵抗を減らす目的かコストを減らす目的かベアリング自体にシールがなく防水性がありません。そのためこのシールが痛むと水分が混入してすぐにベアリングが痛んでしまいます。ゴリゴリなっている車体によく遭遇します。ベアリングだけではなくアクスルシャフトもサビてしまう原因になります。このシールは高い部品でもないので予防策としてこのオイルシール(パーツリスト名称)を交換します。

まずはシール自体を適当な工具で外します。外した勢いで内側の壁を痛めないように角のとがっていない適当な工具を使います。

外れました。 

新品と比べてみると違いますね。

オイルシールのリップ部分と外側にシリコングリースを薄く塗ります。

指で強く押してはめこみました。シリコーングリースを縫っていないと難しいですが、塗ると人力ではめこむことができます。何かしらの工具を使うよりもシールを痛める心配がありません。原付サイズのシールだとこうして手で押し込めることも多いです。これで当分は見ずの混入の心配もありません。

切れた、破れたスクーターのシートの張り替え方法

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いたずらや劣化、転倒などでシートが破れたことはありませんか?
今日はシートの張り替えの方法を紹介してみたいと思います。
そんなに多くの工具もひつようありませんし、張り替えに一度失敗しても何度もやり直すことができます。
特にメーカーでシートの皮だけで部品注文ができず、ベース付のシート丸ごとの注文になってしまい
高額になってしまうような車種の方にはお勧めです。
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必要になる工具です。
DIYだとタッカーをわざわざ買うのかー と思うかもしれませんが、
写真のストレートの製品はアマゾンでも1500円程度(現時点で)で買うことができます。

エアタッカーでなくともこれで十分です。

 

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まずは破れている皮を取り外します。
アイスピックの先が曲がっているL字型に曲がっているような工具がおすすめです。

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針の数が多いので全ての針を途中まで浮き上がらせます。
抜くのはプライヤーで抜きます。

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針が抜けました。

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かぶさっているシートの皮をとります。スポンジは汚いですね。 皮とスポンジの間にビニールが入っていないタイプはこうなり易いです。

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そして、シートの皮を張っていきます。まずは前後をとめます。いきなりココが重要なポイントになります。
うまく真ん中がとれていないと皮が足りなくなったりおかしなことになります。
しっかり引っ張って止めるのがコツです。
初めての方は純正タイプの部品メーカー、NTB社製だとセンターのマークがついており、張り易いですよ。

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初めてだと写真のようにアールの部分にシワが入りやすいです。
シワが入っても針を抜いてまたやり直せばいいんです。

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比べてみると違いますね。シワが入ってしまうと伸び伸びシートを被せただけにみえちゃいますもんね、、、。

 

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裏からアール部分をこんな感じで留めるとシワがはいりません。この辺りは慣れですね。

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シートが張れたら余っている部分をカッターでカットしてます。
カットしてしまうとやり直しが利きにくいのでパイピングや縫い目がある場合は左右対称がよく見比べてからカットしましょうね。

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ジャーン!! できました。所要時間は20分くらいです。
ショップに頼むと通常だと7000円~ って感じでしょうか。
工具代金を入れてもけっこう安くできちゃいますよ。