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トゥデイ FI車 圧縮漏れ の修理(キックが軽くてエンジンが始動せず)

回収した車体の圧縮漏れの修理を実施しました。メーカー関係なくでる症状ですが、ホンダのトゥデイやDIOのFI車前期型はそんなに距離を乗っていないのにこの症状が出てしまう個体があります。この車体もそうでした。 そのまま放置されてしまってました。

圧縮漏れというのはエンジンの故障の名称で、症状としてはキックが軽くなってエンジンがかからなくなります。

これをキチン各所点検しながら直すと一日作業に近い時間が必要です。いわゆる『腰上オーバーホール』です。

相応の工賃もかかりますし、エンジンダメということで修理自体をしないショップも多いです。

しなかった車体はほとんどが海外に輸出されています。この修理をすることによって国内で再販できます。

近年排ガス規制の影響で新車価格があがってきたり、2025年5月には50㏄の生産も終わるみないなので、お金をかけてもやる価値がでてきています。

この症状が出た方の修理も受け付けていますよ。

エンジンをおろして、ヘッドをばらして、バルブを取り外していきます。

エンジンのヘッドを外してピストンを外したところです。

この緑色のガスケットを剥ぐのに一番時間がかかるのです、、、、、。

圧縮漏れの原因であるシートの擦り合わせという作業をしていきます。

専用の研磨剤を塗布してカーボンを落としていきます。

タコ棒を使って擦り合わせている所です。これでカーボン噛みが解消されて、エンジンのかかない原因が無くなります。

撮影し忘れましたが、燃焼室内は真っ黒でした、、、。

バルブステムシールというこんな部品も交換します。この部品が劣化するとオイル下がりといって、白煙がモクモクでたり、オイルが減っていったりします。こんな小さなゴム部品が重要な役割を果たしています。

ピストンの溝や径を測定して再度使用可能と判断してケミカルで汚れを落としました。

 

あとは組んで完了です。無事にエンジンかかるようになりました。

事故修理への部品活用の例

この日は事故車の修理を実施しました。

保険会社さんとの確認なども終わって修理に入りました。

こんな感じでフロントフォークというフロントホイールを支えている部分が内側に事故の衝撃で入り込んでしまっています。

フレームの測定を他の正常車両と比較して曲がりがないことを確認してから作業に入ります。

 

正面から見るとこんな感じです。

ハンドルは真っすぐ向いているのにタイヤは別の方向を向いています。

ホイールも歪んじゃっていました。

 

修理していきます。

フォークを取り外した所です。

(この時期は春らしくポカポカ陽気で気持ちよかったので外で作業することにしました。)

 

↑取り外したフォークの比較画像です。

ここで中古部品の登場です。

上画像の左側のフォークが事故車の物、右側が回収車両から解体して保管していた物になります。

新品の部品をステムとサスなど諸々の部品を純正新品で購入すると部品代だけで25000円近くしてしまいます。

回収させてもらった車体のフォークなどを利用することによって、中古了解の方には大幅にお安くできます。

今回の依頼者様も中古で大丈夫です。とのことだったので、フロントホイールも含めて中古を取り付けました。

 

修理が完了しました。(青いのは小傷防止のフィルムを張っています。)

全て新品だったら高額になって修理自体されていなかったと思います。事実、保険会社さんとのお話し合いでは全損扱いでした。

バイクもそのままスクラップになっているところでした。

こんな感じで解体された部品は有用に利用致します!

当店、バイク回収専門というわけではありませんので、事故見積もりや修理対応も行っております。いつでもお問い合わせください。

 

 

 

ホンダ トゥデイFI車の車体番号の位置 

ホンダ・トゥデイ FI車の車体番号(フレームナンバー)の位置の記事です。廃車手続きや譲渡の際の譲渡証明書への記入の際にお役立てください。

自賠責保険にも記載されていますが、間違えていることもあるので目視で確認することをお勧めします。

刻印をレーザーによる点の連続で表現しているため『3』と『6』などがちょっと分かりずらかったりします。

まれに誤ってエンジン番号で登録されている方もおられます。間違いの無いように読み取ってください。

 

 

 

バイクにまたがって右側(マフラー側)のマフラーエキパイ上のフレームに刻印されています。

 

かがみこんでエンジンに頭を近づけて読み取る形になります。

乗車直後のマフラーが熱いときに見ることはお勧めしません。

 

外側から見るとこの位置にあります。

刻印の方向が読みやすい方向とは逆になっていて読み取りずらいです。

フレームが鉄なため海辺の近くや長期放置の場合はサビて読み取れないことも増えてしまっています。

参考にしてくだい。

 

 

 

ホイールを回すとガラガラと異音がするスクーターの分解【整備編】

本日はエンジンの異音のあるアクシスの整備をしました。

結果、ダメでした、、、、。

リアホイールを回して異音があるので、ヤマハのスクーターでよくあるファイナルギアのベアリングと当てを付けてバラしました。

↑画像はギアを分解して掃除した後ですが、カバーを開くとケースが削れた粉やベアリングの破片がボロボロとできてきました。

掃除が非常に大変でした。

 

 

もうひどい状況です。

ベアリングの外輪だけ残っている状態でした。

乗ってた人は乗車中にリアタイヤがロックして吹っ飛ぶ可能性がある非常に危険な状態です。

 

一応外してみるか、、、。

 

外れました。

シャフトが暴れてケースがかなり削れていました。

ここまでやりましたが、クランクケースの交換が必要です。エンジンはダメですね、、、、。残念。

通常エンジントラブルがあった場合はバイクは『止まる』『動かない』『挙動がおかしい』という症状ですが、クラッチから先のファイナルギアの場合は異音という前兆があるものの『リアタイヤがロックする』という可能性もあるので神経質になる箇所です。整備の安全マージンをしっかりとっておく箇所ですね。

 

 

スクーター、ホイールベアリングの交換【整備編】

バイクのホイールにはベアリング(軸受け)という物が付いていて、軸を安定させて回転を抵抗なくスムーズにする物が付いています。

ベアリングには色々なタイプがありますが、スズキ製スクーターのフロントホイールは水が入るとすぐにダメになるベアリングを使用してあって(メリットもあります)、防水シールやメーターワイヤーのゴム部が劣化して雨水などが入るとバイクを動かしてなくてもダメになってしまいます。

この日はそうなった車体の整備をしました。

ちなみに、大手ナップスさんではこの作業は6050円~となっています。

 

ホイールを外して、専用の工具でベアリングを外します。

 

1つのホイールに2つ付いているベアリングが外れました。

新しいベアリング

新しいベアリングを入れていきます。

圧入といって、専用工具を使って叩いて入れていきます。

ベアリングを入れ終わりました。

最後に新しいシールを取り付けます。

新しいシールを入れました。これで完了です。

本当に良くダメになるベアリングです。

ドラム内もサビていたのでそれもペーパーを当てて取りました。

こんな感じで放置しているだけでホイール一つとっても直すとなると、結構な手間がかかります。